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朝、残り香

2011年07月09日 12:45

「――じゃ、行ってくるな。お前も早く起きろよ」

 意外と長くて、少しごつごつした大きな手で頭をぐしゃりと撫でられる。それが彼の起こし方。

 と言っても、それじゃ自分は起きませんが。

「……………ん。」

 半分夢の中のまま彼に送り出し、再び夢の中。

 完全に目が覚めた時にはもう彼の姿はない。

 すでにカーテンを開けられてた窓からは目には痛い光が差し込んでいて。

 それから逃れるために毛布を頭から被れば、彼のタバコと香水の匂い。

 ……あー、またここで吸ったな。匂いがつくからやめろって言っているのに。

 でもこの匂いは嫌いじゃない。

 彼が傍にいるような気がして、少し安心する。

 思いっきりこの匂いを吸うと、また目蓋が重くなってくる。

 結局、自分が本格的に動き出すのは体が空腹を本気で訴えてくる頃だ。
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